展示:「平安王朝襲の色目」(へいあんおうちょう かさね の いろめ)

平安王朝襲色目 河田満智子著 東京 : 日彫, 1995.8
染色:竹内本草木染工房
企画・制作:太田工芸
襲色目解説. 女房装束襲袿色目. 男女装束合色目. の3冊セット 裂地見本貼付 折本

heian1 heian2

襲色目(かさねのいろめ)とは平安時代中期に起こった、宮廷を中心とする貴族の男女の衣服にほどこされた衣の重なりの配色のことです。袷(あわせ)の衣の表と裏の配色を「合わせの色目」(合色目)といい、それを基にした十二単など女房装束における数枚の衣の重なりの総合的な配色をさす「襲袿色目(かさねうちきのいろめ)」の2種類があります。
794年に平安京(現在の京都)に都が遷され、中国の影響を色濃く受けていた奈良の平城京の時代から徐々に日本独自の国風文化が育ってきました。中でも服飾に関する色彩に豊かな感性が表現された時代と言われています。
季節や行事に合わせて配色を考え、楽しんでいた貴族の文化は現代の私たちのおしゃれのセンスのヒントになるかもしれません。

この資料は、台紙に裂地を貼り付けて、色づかいの順序や割合を表しており、草木染による古代の色の再現も見どころのひとつです。