展示:レオナルド・ダ・ヴィンチ関連図書

◆連続展示企画 貴重書より  第1回「レオナルド・ダ・ヴィンチ素描集」

「レオナルド・ダ・ヴィンチ素描集 第1輯、第2輯」
カルロ・ペドレッティ原典翻刻・注解 岩波書店 1985
※英国ウィンザー城王室図書館エリザベス女王陛下所蔵の複製
da Vinci1-3 da Vinci1-1

レオナルド・ダ・ヴィンチはルネサンス期の画家として有名ですが、建築、彫刻、数学、工学、解剖学から軍事まで、幅広い分野で多彩な活動を行ったことでも知られています。彼は、自然を観察し、思いついたことを羊皮紙のノートに書き留めました。また、ひとつの作品を作るために、人間や生き物、風景を何枚もスケッチしました。それら手書きのノートのことを手稿とよび、現在約8000ページが世界各地で保存されています。しかし、実際に彼が書いたものはその倍以上であると推定されています。

今回ご紹介する「素描集」は、各地で保存されている紙葉のうち、テーマにそって集められ、編纂されたものです。第1輯はおもに肖像画や壁画の背景となる風景や、植物、水の流れなどのデッサンが集められています。第2輯は「馬および他の動物」と題されており、レオナルドが依頼されて制作を試みていた騎馬像のために、馬のからだや足、像の土台となる基礎の設計などのスケッチが含まれています。

今後、本学所蔵の貴重書の中から、レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿・素描集を順次紹介する予定です。